(私の嫁がそうですが、、、)
久しぶりの長期休暇でうかれてしまいますね。
そのかわりですが、時間ができた分、今まで手をつけれていなかったことに費やす時間ができ非常に嬉しい限り。
今回、GWでは積ん読状態であった本を読むというのが私のひとつの目標であるので、早速それを実行。
Globisで現在、ファイナンスを学んでいるのですが、GW前にアカウンティングを再度勉強し直さないと今後の勉強に支障がでると痛感。その基礎を復習しながら学び直すことを目標しました。
そこで、再度本を読み直すことに。皆さん、既に読まれているかと思いますが有名な「財務3表一体理解法」を読みました。
過去に一度さらっと読んだのですが、すっかり忘れていたことと、Globisでアカウンティング基礎を学ぶ前であったので理解し自分の言葉で伝えられるまでハラオチしていないままでした。
では、本の感想。
(Globisスタイルで振り返り形式で感想を書いてみました。)
1.今回の最大の学びは何か(What?)
◆財務3表は、つながっている。
B/S:借方 ⇒ お金をどうやって集めたか
B/S:貸方 ⇒ 集めたお金がどうなっているのか
P/L ⇒ 集めたお金から利益があがっているのか
◆P/L 利益余剰金は、実際に現金があることを示しているわけではない。
会社の資産のうち、自分で稼いだお金で示しているに過ぎない。
◆勘定合って銭足らず
P/L 税引前当期純利益+貸倒引当金に対して、法人税約40%がかかるが、
B/S上、黒字していても実際の税金を払うためにキャッシュがなければ
潰れてしまう。(決算終了日から原則2ヶ月以内に支払う必要あり)
会社立ち上げ時に誤りやすいポイント。
◆財務3表に「人間」と「知恵」は表われない
人間の価値に関して財務諸表では給与や退職金の金額であるが、実際に給与などの金額で人間の価値は決まるものではない。
また、知的財産は財務諸表上ではその特許を取得するためにかかった費用しか記載されないが、誰も成し遂げなかった知恵のかたまりで巨額の価値を生み出すものかもしれない。
さらに、会社にはノウハウがあるもののそれも財務諸表には反映されない。
財務諸で評価できるのは、会社の経営内容だけ。
このことを忘れずに、数字では表せない部分もしっかりと見るクセをつけること。
◆間接CFでは、実際にキャッシュが動いていないものは、足しあげる・差し戻す
・売掛金増加の場合
P/L上では、売上高として計上される。実際にキャッシュが発生しているわけではないので税引前当期純利益から、差し引く必要がある。
・買掛金増加の場合
P/L上で、例として商品の場合、当期仕入れ高として計上される。しかし、実際にキャッシュが出ていっているわけではないので、税引前当期純利益に対して差し戻す必要がある。
◆繰延資産は5つ。費用なのに、資産として計上できる。
創立費/開業費/社債発行費/株式交付費 ⇒ 償却時:営業外費用
開発費 ⇒ 償却時:売上原価or販売費及び一般管理費
※毎年償却が必要であることを忘れべからず。
◆利益処分計算書と株主資本等変動計算書は、対象期間が異なる。
利益処分計算書:これから配当を実施することを示す(未来)
株主資本等変動計算書:決算日まで配当など株主資本の変動額を示す(過去)
◆P/L B/Lは、経営者によって操作できてしまう。
借入金利を高くなることを避けるためや公共事業の応札資格を維持するために一時的に赤字を隠すことが行われている場合がある。
方法として、いくつかパターンがあるので、その点を理解しておく。
- 開発費を費用ではなく、繰延資産で計上
- 役員報酬を減らし、短期貸付金として給与を渡す(B/Sの数字のみ動く)
- 架空売上⇒決算時、売掛金発生。決算終了の翌月キャンセル。
- 売上と売上原価⇒原価請求を決算月の次月に請求してもらう。
- 在庫の過大計上⇒売上原価が下がるため、利益が上がる。税務署の利益がふえると税金が多く徴収できるという点。
- 回収不能の売掛金⇒特別損失として計上しなければいけないのに、損益が悪化するため放置。
- 未成工事支出金⇒費用として発生するものを工事が完工していないので 未成工事支出金として資産に計上。
- 仮払金⇒発生した期で処理すべきであるが、そのまま資産として放置。
財務分析指標の数値が良いとしても、前提となる財務諸表の数字の信憑性が薄いと財務分析指標の数値は、全く意味をなさない。数値のみで、判断しないこと。
そのため、企業の数年分をCheckするクセをつける。何かしらのサインに気づくようになる。
例)売上規模に変化なし ⇒ 売掛金が増加?在庫急増?
◆CF計算書の「+」は「会社にお金が入ってきている」こと、「-」は「会社からお金が出ていっている」ことを示す。
具体的には、
・営業CF
+:本業で利益をあげている
-:本業で利益をあげれていない
・投資CF
+:資産の売却でお金を得ている
ー:投資している
・財務CF
+:借入
ー:借入返金
例) 営業CF 投資CF 財務CF
良い会社 : + ー ー
もっと良い会社 : + ー +
2.それは自分にとってどのような意味があるのか?(So What?)
財務諸表を分かっているようで分かっていなかった。根本的に各財務諸表のつながりをイメージできておらず、断片的に理解した状態でだった。
今回で、企業の財務諸表を見る際に見るべきポイントやお金のつながりをみるためのCheckPointを把握することができた。
3.それを踏まえて自分はどのように具体的に行動するのか?(Now What?)
実際に、業務で携わる業界の競合企業やメディア企業の4月末に発表された決算説明資料を確認する。
どの企業が積極的に投資をしているのか。また、キャッシュが潤沢にあるのかなど、成長している企業の傾向を見る。
また、その確認の上、自社はどのような状況であるのかを把握し、今後、どの部分を改善擦る必要がなるのかを調べてみる。
4.読むべきおすすめな方は?(Who?)
実際に、財務諸表を作成できる必要なく、読み理解し、自分なりの意味合いをだせるようになりたい方にはおすすめ。
また、各財務諸表がどのように関連づいているかを理解した方には非常におすすめです!
但し、読むにあたって財務諸表の基礎知識は必要だと思います。財務諸表の言葉の意味・定義がわからない状態であると、
読むのにハードルを感じ、つらいかも。
そのため、簿記3級レベルで、財務諸表を一度勉強したけどやっぱり財務諸表をどのようにみていけばよいかわからない方は、一度ぜひ読んでみてください。
5.参考(目次)
第1章 会計は難しくない(なぜ会計の苦手意識がなくならないのか
六本木ヒルズの「人気講座」 ほか)
第2章 財務3表の構造を知ろう(損益計算書(PL)の「五つの利益」
売上高比の棒グラフを作ろう ほか)
第3章 財務3表一体理解法 基礎編(資本金300万円で会社を設立する
事務用品を現金5万円で購入 ほか)
第4章 決算書を読み解くツボ(収益性を見る財務分析指標の利用法
安定性を見る分析指標の使い方 ほか)
第5章 新会計基準もわかる財務3表一体理解法 発展編(退職給付会計を適用し、「退職給付費用」5万円を計上する
「貸倒引当金」を10万円計上する ほか)
実際に学びが多かったので、本が付箋だらけに。笑
この調子で、基本的なアカウンティング部分を身につけたいのでこれから「財務3表一体理解法」の発展版にあたる「財務3表一体分析」を読みたいと思います。もちろん、感想は改めてエントリーします。